神社仏閣の屋根が雨漏りした時の対処方法を教えてください。
まずは、雨漏りの原因を把握し、神社仏閣の雰囲気に合った屋根材に葺き替えます。
雨漏りの原因について
雨漏りをする一番の原因は、建物の老朽化です。神社仏閣の周りには、大きな木などがあることが多く落ち葉などが雨樋に詰まってしまい、雨漏りを引き起こすこともあります。
他にも雨漏りの原因についてご説明致します。
屋根の瓦にひび割れやズレが生じている
一般的に瓦屋根の場合は、一番下に野地板といわれる下地になる板になります。
瓦は雨水を受け、下に流す役割をします。防水シートに水が漏れ、野地板が濡れるのを防ぐ役割もしています。瓦と防水シートは、屋根を雨風から守っています。しかし、瓦にひび割れやズレが生じることで、防水シートだけになってしまい、雨漏りの原因となります。
雨どいなどの詰まり
雨どいは、雨水の侵入で建物が腐食するのを防ぐ役割があります。そのため、雨どいに落ち葉やごみなどがたまっていたり、鳥が巣を作ったりすると雨水が流れなくなってしまいます。
雨どいをたどって流れることが出来なくなった雨水は、上瓦の隙間などに入り屋根の下地を傷めます。
棟瓦のズレ・崩れ
棟瓦のずれは、主に棟瓦を固定している棟土が劣化し、粘り気を失うことで波打つように曲がってしまうことがあります。
漆喰の劣化
漆喰は、瓦を固定するだけではなく、雨水を防ぐ役割もあります。そのため漆喰が劣化すると、瓦が移動しやすくなり干渉します。漆喰が剥がれた部分からも雨水が入ることも十分に考えられます。
神社仏閣の屋根と普通の屋根の違い
神社仏閣の屋根は、一般の住宅などの屋根とは異なる工法でつくられています。神社仏閣の屋根は、装飾が少なく、屋根材には銅板や檜皮葺を利用することが多いです。瓦やステンレスの屋根材が使用されることもあります。
銅板
とても軽い素材で、耐久性にも優れています。一般住宅で使用されることもありますが、神社仏閣の屋根に多く見られます。ただし、銅板をとめるネジなどが異金属の場合は、腐食が早まる原因となりますのでご注意ください。
檜皮葺
檜皮葺とは、ヒノキの樹皮を使用した屋根葺き手法の一つになります。日本古来から伝わる伝統的な手法で、日本独自の屋根工法です。
ヒノキの樹皮は、耐久性にも優れ、腐敗にも強い屋根材ですが工事に時間がかかり、人手も必要になります。その分、費用も高くなるため神社仏閣でも使用されるところは少なくなってきました。
まとめ
神社仏閣は、住居者がいないこともあり屋根の雨漏りや劣化に気づかないまま時間が経ってしまうこともあります。雨漏りや老朽化など神社仏閣の屋根を修復したい場合は、今の屋根の状態をしっかり確認し、神社仏閣のイメージを壊さないような屋根材を選びましょう。
神社仏閣の屋根でお困りごとがございましたら、お気軽にご相談ください。